神戸新聞 2019年6月26日 ヒーロー揚げ 新レシピ考案

 西宮市内の複数の飲食店が提供するご当地グルメの「甲子園ヒーロー揚げ」の新しいレシピを武庫川女子大学(西宮市池開町)の学生たちが考案した。甘いシロップや塩昆布を使うなど、柔軟でアイデアがあふれる13種を開発。地元の店主らに提案し、一部はメニューに採用され、学生たちも喜んでいる。 (初鹿野俊)

西宮のご当地グルメ

武庫川女子大生が13種
飲食店のメニューにも採用

 ヒーロー揚げは、二つに割って食べられる▽衣の食感がサクサク▽味付けはにんにくダレ―を条件とした鶏の手羽唐揚げ。中国語で鶏肉を意味する「ジーロウ」などが名前の由来といい、甲子園地域を中心に市内の飲食店が独自の味付けで販売。店主有志で「西宮・甲子園ヒーロー揚げ推進委員会」をつくり、普及を目指している。
 新レシピの考案は、食品会社「ジャパン・フード・サービス」(同市平松町)と武庫川女子大が企画。食物栄養学科の4年生12人が同推進委の焼き鳥店やそば店などの店主7人に、ヨーグルトやタルタルソースをあえるなどして一手間加えたヒーロー揚げを提案した。
 店主らは試食し、メニュー化を検討。カフェ「ストロベリーフィールド」(鳴尾町1)は、ケーキシロップや塩昆布で味付けした二つのレシピを6月末までの限定メニューに採用。売れ行きがよければ正式にメニューにするといい、学生の一人、川瀬陽さん(21)は「うれしい。お店で出されたら食べに行きたい」と話していた。
 同推進委代表の山崎哲さん(51)は「我々の発想を軽く超えるものがあり、勉強になった。食を通じた街の活性化につながれば」と期待していた。
 同推進委は、ホームページ(http://www.koshien-heroage.com/)で、学生が提案したメニューが食べられる店を紹介している。

学生たちが考案した新メニュー。豆乳やしょうがなどを使った品も

ご当地グルメ「甲子園ヒーロー揚げ」の新レシピを考案した武庫川女子大学の学生たち=いずれも西宮市笠屋町